ブレゲが人気ないと言われる理由を調べていると、評判やリセール、資産価値、中古相場、マリーンの評価、壊れやすさ、ロレックスとの比較、後悔の有無などが気になってくると思います。五大時計の一角なのに、ネットでは人気ないという声もあって、不安になりますよね。
The Chrono Lab編集部もブレゲは好きなブランドですが、リセールや人気の出方に独特のクセがあると感じています。ここを整理しないと、「思っていたのと違う」と後悔につながりかねません。
この記事では、ブレゲが人気ないと言われる背景やリセールの見られ方を整理しつつ、歴史的価値や技術の魅力、後悔しにくい選び方までまとめました。読み終えるころには、自分にブレゲが合うかどうかがクリアになるはずです。
- ブレゲが人気ないと言われる主な理由と背景
- リセールや資産価値の現実と注意しておきたいポイント
- ブレゲならではの歴史・技術・デザインの魅力
- 後悔しないためのモデル選びと購入前のチェックポイント
ブレゲが人気ないと言われる理由

まずは、多くの人が「ブレゲは人気ないのかな?」と感じてしまう理由を、感覚的な印象ではなく、情報の出方や市場の状況から整理していきます。ここを押さえておくと、ネット上のネガティブな声に振り回されにくくなります。
人気ないと感じられやすい背景
ブレゲが人気ないと言われやすい背景には、そもそもの「見かける頻度」が少ないことがあります。街中やSNSでよく見かけるのは、ロレックスやオメガ、タグ・ホイヤーなどのブランドが中心で、ブレゲの腕時計を日常的に目にする機会は正直かなり少ないはずです。
その結果、時計好きの間ではよく知られていても、一般的な知名度は高くなく、「あまり聞いたことがない高級時計=人気がないブランド」という雑なラベルを貼られがちです。SNSでも、ロレックスやオーデマピゲの腕元ショットに比べると、ブレゲの投稿はかなり少なく、検索ボリュームとのギャップを感じる人も多いはずです。
また、五大時計という立ち位置から「さぞかし派手でみんなが知っているブランドなんだろう」と想像してしまうと、実際の落ち着いた世界観とのギャップで拍子抜けしてしまうこともあると思います。この「期待とのギャップ」が、そのまま「人気がないのでは?」という印象につながっている面も大きいと考えています。
リセールが弱いと言われるポイント
ブレゲが人気ないと言われるとき、ほぼセットで語られるのがリセールバリューです。
高級時計の世界では、購入価格に対してどのくらいの割合で売れるかという買取率が、一種の「資産性の物差し」のように扱われます。
ロレックスの一部スポーツモデルで80%以上の買取率が期待できる一方で、ブランドやモデルによっては40%前後にとどまるケースもあり、ブレゲを含む多くのドレス寄りブランドは後者に近いゾーンで語られることが多いのが実情です。
とはいえ、ここで大事なのは「ロレックスのような投機的なブランドと比べて弱く見える」というだけであって、決してゼロに近いわけではないということです。モデルや状態によって買取率は変わりますし、長く付き合う前提で考えれば、値下がりを前提としたうえで納得できる価格で買う、という発想に切り替えた方が精神的にもずっと健全です。
リセールの数値はあくまで一般的な市場の目安であり、個体コンディションや為替、市場トレンドによって大きく変動します。正確な査定額については、必ず複数の買取店や専門店に相談して確認してください。
資産価値が伸びにくい理由
ブレゲの資産価値が伸びにくいと言われる背景には、「投資対象として見たときに爆発的な需要が集中しづらい」という構造的な理由があります。過去数年の高級時計バブルで大きく値上がりしたのは、ロレックスやパテック フィリップ、オーデマ ピゲなど、ごく一部のブランドとモデルに限られていました。
ブレゲは五大時計として評価される一方で、「派手な転売対象」というよりは「好きな人がじっくり選ぶ玄人向けブランド」というポジションに近く、短期的な値上がりを目的とした資金が集まりにくいのが正直なところです。
その結果、「買った瞬間に値段が上がる」というタイプの資産価値は期待しづらく、値動きの派手なブランドと比べると、どうしても地味に見えてしまいます。
また、一般的な知名度が高くないことで、「いざ売ろうとしたときの買い手候補」が少なくなりやすい点もあります。これは、マーケティングや露出戦略をあまり攻めてこなかったことの裏返しでもあり、ブランドの見せ方という意味では課題が残っている部分だと感じています。
デザインの好みが分かれやすい点

ブレゲのデザインは、良くも悪くもとにかく「クラシック」です。
最近の高級時計市場はラグジュアリースポーツの全盛期で、オーデマ ピゲのロイヤルオークやパテック フィリップのノーチラスのような、スポーティーで厚みのあるデザインが大きなトレンドになっています。その文脈で見ると、ブレゲのクラシックラインはどうしても控えめに見えてしまい、「分かる人にだけ刺さる時計」という立ち位置になりがちです。
マリーンシリーズのようにスポーツ寄りのコレクションも存在しますが、「クラシックとスポーツの中間」のようなニュアンスが逆に好みを分けることもあります。ネット上では「マリーンはダサい?」といった強い言葉がタイトルに使われることもあり、そこだけ切り取られてネガティブな印象が一人歩きしてしまうケースも見受けられます。
デザインの評価はどうしても主観的になりがちです。同じモデルでも「上品でたまらない」と感じる人と「地味すぎる」と感じる人が共存するのが、ブレゲというブランドの面白いところでもあります。
後悔と検索される理由
価格レンジとしては、初めての高級時計というより、すでに何本か経験している人がステップアップで検討することが多いゾーンです。
その分、リセールや修理費用、壊れやすさへの不安が強くなり、「ブレゲは壊れやすいのか」「メンテナンスにいくらかかるのか」「思ったより人気がなくて誰にも気づかれないのではないか」といった心配が、検索キーワードとして可視化されていると感じます。
実際、「価格に対して資産価値はそこまで高くない」「メンテ費用が想像以上だった」といった声もゼロではありません。
一方で、長く使っているオーナーからは「静かに満足しているのでわざわざ情報発信しない」というタイプの声も多く、ネガティブな体験談の方が目立ちやすい構造になっていることも確かです。後悔している人の話は参考にしつつ、自分が何を重視したいのかを整理しておくことが何より大切だと思います。
ブレゲは人気ないという印象を超える価値

ここからは、「人気」や「リセール」といった指標だけでは語り切れない、ブレゲならではの魅力にフォーカスしていきます。五大時計と呼ばれる理由や、歴史・技術・所有体験の部分を知ることで、ブレゲを見る目が少し変わってくるはずです。
歴史と技術の価値を知る
ブレゲの真価は、なんといってもその歴史と技術にあります。
現在もブレゲのコレクションには、その精神が色濃く引き継がれています。ギョーシェ彫りは単なる装飾ではなく、光の反射を抑えて視認性を高めるための機能的デザインでもありますし、ブレゲ針やブレゲ数字、コインエッジケースも、視認性と品の良さを両立させるために磨き上げられてきた意匠です。
こうしたストーリーを知ると、人気の有無というよりも、「自分がこの歴史と技術に対してお金を払いたいかどうか」という軸で時計を選べるようになってきます。The Chrono Lab編集部としては、ここにブレゲの一番の面白さがあると感じています。
ブレゲは「今たまたま人気があるブランド」ではなく、「時計そのものの歴史を前に進めてきたブランド」。この視点を持てるかどうかで、見え方が大きく変わります。
中古相場を踏まえた選び方

人気やリセールの話をするなら、中古相場を無視するわけにはいきません。ブレゲの場合、定価で新品を買うよりも、中古や並行輸入の価格帯をうまく活用した方が、満足度の高い買い方になりやすいと感じています。
理由はシンプルで、「新品からの値下がり幅がそれなりにあるブランドだから」です。最初のオーナーが負担した値下がり分を、二人目以降のオーナーが恩恵として受けられる構造になっているので、良個体を丁寧に選べば、「このクオリティでこの価格なら十分に納得できる」というラインを探しやすくなります。
もちろん、中古で買う以上はコンディションチェックが重要ですし、付属品の有無や保証、オーバーホール履歴なども慎重に確認したいところです。高級時計全般に言えますが、買取率やリセールの目安は「その時々の相場」で変わっていくので、数字はあくまで参考程度に捉えて、最終的には自分の予算と価値観に合うかどうかを軸に考えるのがおすすめです。
高級時計の中古相場や買取率の考え方については、高級時計はいくらから?年収別の予算と失敗しない選び方のコツでも詳しく解説しています。ロレックスとの比較も含めて、予算設計の参考にしてみてください。
メンテ費用を含めた検討ポイント
ブレゲのような高級機械式時計を検討するうえで、意外と見落とされがちなのがメンテナンス費用です。複雑機構や仕上げにこだわったブランドほど、オーバーホールや部品交換にかかるコストは高くなる傾向があり、数年ごとのメンテナンスを前提に考える必要があります。
特に、古い個体や複雑機構搭載モデルを中古で選ぶ場合、購入価格が割安でも、その後のメンテナンスでそれなりの費用がかかる可能性があります。ここを想定せずに購入すると、「修理見積もりを見て初めて現実に気づいた」というパターンになりがちです。
メンテナンス費用はモデルや状態、依頼先によって大きく異なります。ここで紹介する考え方はあくまで一般的な目安なので、実際の金額については正規サービスセンターや信頼できる修理工房に見積もりを依頼し、正確な情報は公式サイトや専門店で必ず確認してください。
財布との付き合い方としては、「数年おきに○万円程度かかる可能性がある」とざっくりイメージしておき、その上で日割りで楽しめる趣味のコストと捉えられるかどうかを考えてみると良いと思います。最終的な判断に迷う場合は、時計店や修理専門家に相談して、具体的なリスクとコストを整理してもらうのもおすすめです。
向いているユーザー像を考える
どんなに優れたブランドでも、「全員にとってベストな一本」というものは存在しません。ブレゲも例外ではなく、向いている人とそうでない人がはっきり分かれるブランドだと感じています。
ブレゲが向いているのは、ざっくり言うと次のようなタイプの人です。
ブレゲが向いている人
- ブランドロゴよりも、歴史や技術ストーリーに惹かれる人
- 他人に気づかれるかどうかより、自分の満足感を重視したい人
- クラシックなデザインや細かな仕上げに価値を感じる人
- ある程度時計に慣れていて、「次の一本」を探している人
逆に、「周りからの認知度やステータスを重視したい」「とにかくリセール重視で選びたい」「一本目の高級時計として失敗したくない」といったニーズが強い場合は、ロレックスや他のメジャーブランドから選んだ方が、満足度が高くなりやすいかもしれません。
ブレゲを選ぶ人の価値観やライフスタイルについては、The Chrono Lab編集部がまとめたブレゲをつけてる人はどんな人?職業や価値観・選ばれる理由を紹介も参考になると思います。実際のユーザー像をイメージしやすくなるはずです。
後悔しないためのモデル選び

ブレゲで後悔しないためのモデル選びで大事なのは、「何となく五大時計だから」「人と違う高級時計が欲しいから」という理由だけで決めないことです。少なくとも次のポイントは、自分の中で言語化しておくのがおすすめです。
- クラシック寄りのドレスウォッチが欲しいのか、スポーツ寄りのモデルが欲しいのか
- ケースサイズや厚み、オンオフどちらで使いたいか
- 中古でも抵抗がないかどうか、予算はどこまで許容できるか
- 将来売却する可能性をどの程度想定しているか
例えば、ブレゲらしさを強く感じたいならクラシックラインやトラディション系が候補になりやすいですし、普段使い重視ならマリーンのようなスポーティーなラインも選択肢に入ってきます。いずれにしても、「自分がどんなシーンで、どんな服装で使いたいか」をイメージしながら選んでいくと、後悔しにくくなります。
時計選びで一番もったいないのは、「誰かの評価」に引きずられた結果、自分の好みから離れてしまうこと。人気やリセールはあくまでサブ要素として捉え、自分が本当に好きかどうかを大事にしてほしいなと思います。
高級時計に対する期待が大きいほど、「買ったけどなんだか虚しい」と感じてしまうケースもゼロではありません。そうした心理面については、高級時計が虚しいと感じる理由と後悔しないための考え方とはも参考になるはずです。
総括:ブレゲが人気ないという印象への最終的な考え方
最後に、ブレゲが人気ないと言われる印象について、The Chrono Lab編集部としての考え方をまとめておきます。
確かに、ブレゲはロレックスのように街中でよく見かけるブランドではありませんし、リセールの数字だけを切り取ると、投機的な人気ブランドほど派手な動きを見せるわけでもありません。
デザインもクラシックで好みが分かれやすく、マーケティングも控えめ。その意味では、「分かりやすい人気ブランドではない」のは事実だと思います。
一方で、時計史に残る発明の数々や、二百年以上続く美意識、徹底した仕上げのクオリティなど、「中身」で語るならトップクラスのブランドであることも間違いありません。ブレゲは、人気や投資価値を追いかけるためのブランドではなく、歴史や技術、静かな満足感を楽しみたい人のためのブランドだと考えています。
大事なのは、「人気があるかどうか」ではなく、「あなたがその一本に心から惚れ込めるかどうか」。この記事で整理してきたリセールやメンテ費用のポイントを押さえたうえで、それでもブレゲを選びたいと思えたなら、その選択はきっとあなたの時計人生を豊かにしてくれるはずです。
本記事の内容は、高級時計市場やブレゲに関する一般的な傾向とThe Chrono Lab編集部の見解をまとめたものです。価格や相場、買取率、メンテナンス費用などは日々変動しており、個別の事例によっても大きく異なります。
正確な情報は公式サイトや正規販売店、専門店で必ずご確認いただき、最終的な判断は時計販売店や修理専門家などの専門家にご相談ください。

